Hardcastle's Jack O'London #45 Dublin (1960s)

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description:

Jack O'Londonというグレード名が、かつてロンドンに存在したパイプメーカー、Jack O'Londonにちなんでいるのか、またはかのメーカーのフラッグシップグレードの名を取ったのか、それともHardcastle自身が全盛期にその居を構えたJack O'London Factoryにあやかって命名されたのかは定かではない。Jack O'LondonHardcastleのミッドグレード・パイプで、フィニッシュにはダークウォルナット・スムースとブラックサンドブラストの二種類が確認できる。

このサンプルはスムースフィニッシュであるが、このフィニッシュは明らかにComoy'sのGuildhallを意識した、ハイコントラストステインとなっている。British Madeの刻印を備えているためおそらくPre-Dunhill時代の製品であると推測できる。細部に至るまでのディティールは非常にリジッドで、この時代のHardcastleのパイプの質の高さが実感できる1本。スモーキングクオリティはブリティッシュ物としては例外的に甘くマイルドなため、優しい味わいが好きなスモーカーにはお気に入りのパイプとなり得る実力も秘めている。

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Hardcastle's #45 shape execution :↑

後年のDunhillに吸収されてからは絶えて見られない、コロンとして実に優しげな味わいのある、スタウトなエクスキュージョンのDublinであるシェイプ#45。マウスピースは残念ながらモールド品であるが、それほど分厚くはなくなかなか良質な部類である。

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Briar texture of Jack O'London:↑

明らかにComoyのGuildhallのRusset Goldフィニッシュのデッドコピーである、Jack O'Londonのフィニッシュ。コピーではあるが非常に美しく、フィニッシュの面でもHardcastleにメジャーメーカーの後塵を拝するところはない。リムのアップの写真では、インナーリムぎりぎりにまで塗られた火皿保護剤がよくわかる。この保護剤はHardcastleの自慢のフィーチャーであったようで、ややざらざらして独特の質感を持っている。

 

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Engineering of Jack O'London:↑

非常にソリッドなエンジニアリング。エアフローの側面でも間然とすることはない、Pre-Dunhill時代のHardcastleクオリティ。

 

 

 

shape#45 dublin
stem: mould vulcanite
junction: normal
color: wallnut contrast
ornament:none
length:152mm
height: 45mm
chamber dia: 18mm
chamber depth: 42mm
weight: 32g

nomenclature:
HARDCASTLE'S (in upper case, arched,)
BRITISH MADE (in upper case, san-serif)
JACK O'LONDON(arched)
45
white hot stamp "H" on the stem

note:
・未使用新品