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Barlingの代表的なシェイプと言えば、シグネイチャーシェイプとも呼べる#252 ExExELを引き合いに出すまでもなく、まず筆頭に挙げられるのはサドルビリヤードだろう。しかしPre-Trans Barlingファームは同時にPotシェイプも得意としていた。estate paipe市場で遭遇するPre-Trans Barlingのうちかなりの量がこのPotシェイプに占められていて、Barlingの登録意匠であるFlat Saddle Mouthpieceを備え、ロープロファイルで独特の風格を持つパイプが多い。このサンプルはBarling's Makeのヨーロッパ市場向けシェイプ1852、エクストラ・エクストラ・エクストララージサイズのPot。ExExELはDunhill Group6からODAに相当するオーバーサイズパイプに与えられるサイズコードであり、このサイズコードを持つパイプはアメリカのBarlingコレクターに根強い人気を誇る。
他のメーカーのものよりかなり背が低いボウルと短めのシャンク、そして極端に分厚いボウル厚を持つのがBarlingのPotの特徴である。やはりわずかにテーパーのかかった短めのシャンクと、それに不釣合いなほど長いサドルビットが、Barling独特のシェイプバランスをかたち作っている。また、この柔らかい微妙な曲線を持つボウルは、ハンドターニングでないと出ない味を持っていると言えるだろう。
SasieniもBarlingも、びしっと目の通ったストレートグレインで名を売ったメーカーではない。どちらかというとクロスグレイン系が多いのはこの二つのメーカーに共通する点である。アルジェリア産で平均樹齢150年と言われるPre-Trans Barlingのブライヤーテクスチャは非常に複雑で三次元的なうねりを見せる。ボウルファーサイドに素晴らしい紋様のような細かいグレインパターンが浮き出ているのが圧巻。
驚異的にスムーズなドローをもたらす、Pre-Trans Barlingのエンジニアリング。エアフローコントロールに対する細心の配慮がなされていることが、どの箇所の写真からも見て取れるのがお分かりになるだろうか。
ステム基部のBarling Crossのアップ。パイプ全体にどことなく厳かな雰囲気を与えるのはこの十字型ホットスタンプロゴならではの効果だろう。ステム下部にはBarling Designの刻印があり、Flat Saddle MouthpieceがBarlingの登録意匠であることを示している。尚このスタンプには時代によって"Regd.Design +ナンバー" "Regd.Design" "Barling Design"の各種のバリエーションが存在する。
shape: #1852 saddle pot
stem: handcut vulcanite "Flat-Saddle Mouthpiece"
junction: normal
color: plum
ornament:none
length: 163mm
height: 40mm
chamber dia: 25mm
chamber depth: 35mm
weight: 47g
nomenclature:
BARLING'S(arched, block)
MAKE(in upper case, block)
1852
EXEXEL (in upper case, block)
Barling Cross logo hotstamped on the stem
Barling (script) on downside of the stem
DESIGN on downside of the stem
note:
・ボウルニアサイドに凹み少々
・ボウル全面にハンドリングマーク少々