Comoy's Blue Riband #159B Globe (1950's-mid60's)

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description:

Comoyのラインナップの中でも非常に人気が高く、その名を聞けばコレクターの鼓動が速まるといわれるアイテム、Blue Ribandの非常に美しいカットのアップル。(カタログではGlobeと表記されている。)ヒールはフラットになっていて自立する。Blue Ribandは厳選されたアルジェリアンブライヤーのスタンメル(一説によると1000個のスタンメルに対してBlue Riband足り得るのは1本)から作られ、100種もの工程を経、最後にハンドフィニッシュで仕上げられたボウルはストレートグレイン、もしくはバーズアイのよく出たクロスカットに限られていた。さらに上位にはComoy's最高峰のSpecimen Straight Grainが存在したが、Specimen Straight Grain本当にごく稀にしか製作されず、シェイプ数も限定されていたので、108種のレギュラーシェイプが全て入手可能だったこのBlue Ribandが事実上Comoy'sのトップモデルと言える。Blue Ribandという響きはやや聞きなれないものであるが、イギリス最古の勲章であるガーター勲章の青いリボンを意味すると言われている。

しかしこのステインの美しさはどうだろう。Dunhill Root Briar、GBD Virgin、Sasieni Four Dot Naturalと、他社が次々に高級グレードに明るいナチュラルフィニッシュを採用する中、自社のフラッグシップモデルを、一見見過ごしてしまいそうな暗く地味なダークウォルナットで仕上げ続けた心意気。Blue Ribandが発表されたのは1932年であり、Dunhill Root Briarの発表(1931年)とほぼ時を同じくしていることを考えると、このステインに当時のComoyの矜持と自信がはっきりと表れていると言える。美しいパイプ。

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shape#:159B Globe
stem: handcut vulcanite
junction: normal
color: dark wallnut
ornament:none
length:143mm
height: 36mm
chamber dia: 20mm
chamber depth: 31mm
weight: 26g

nomenclature:
Comoy’s (in upper case, san serif)
BLUE RIBAND
MADE IN LONDON(circular stamp)
ENGLAND
159B
3 piece inlaid “C” (on the stem)

note:
・リム内側、アウトラウンド少々
・ややリムに凹凸とタール蒸着
・ハンドカットエボナイトステムの状態は良好、軽度の退色あり
・tennon内部に金属製のチューブが装着されているのを確認
・メタルフィルターは付属せず