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筆者のAuthorシェイプコレクションの一環である、1962年製Root Briar、シェイプCK。1960年代は<Alfred Dunhillの絶頂期の最後の10年>と言われることもあるが、それを裏付けるようにパイプ自体の質は高く、シェイプ造形にも手慣れた感覚がある。
戦前の急角度でベントするマウスピーススタイルは影を潜めてはいるが、やはり依然として典型的なAuthorシェイプといえるDunhillのシェイプCK。Comoy #256、戦前スタイルのSasieni Ashfordと比較するとややスクワットした球状度の低いボウルが特徴的である。ファットなシャンクからマウスピースへの連続性が美しい。
Root Briarのステインは戦後になると、それまでのコクのある深さは薄れ、ライバルメーカーのナチュラルフィニッシュと大差がなくなってくる。グレインはごくごくありふれたクロスカットで、特筆すべき点はなにもない。今回カルナバワックスのハンドフィニッシュに、Fine Pipes International製のパイプ用ワックス、Halcyon Waxを組み合わせてポリッシュしてみた。
フィット、フィニッシュ、エンジニアリングはこの時期の他のDunhill製パイプと同じく、全く間然とするところがない。
(上)このパイプにはINNER TUBEは付属していなかったが、テノン部はINNER TUBE挿入のクリアランスのため、大口径にドリルされている。その内側が丁寧にベベルされていることにも注目。
素晴らしいコンセントリシティを誇る、シャンク内部のエンジニアリング。
(下)かなり開口部の大きいマウスピースのファイナルエグゾーストは良好な煙の拡散を保証する。ホワイトドットは60年代の明度の高いプラスチック製で、径が比較的大きなもの。
(上)メーカーマークサイドの刻印。Patent期以降のスムースフィニッシュに典型的な刻印。
(下)P.O.Sサイドの刻印。円に囲まれたグループナンバーの4と、フィニッシュコードのR。MADE IN ENGLANDの後にdate codeの2が刻印されている。
shape: CK Author
stem: Vulcanite
junction: normal push tenon
color: natural
ornament:none
length:132mm
height: 37mm
chamber dia : 19mm
chamber depth: 30mm
weight: 50g
nomenclature:
CK
/
DUNHILL
ROOT BRIAR
/
MADE IN ENGLAND 2(same size as D)
/
4(in circle)
R
white dot on the stem
note:
・チャンバーアウトラウンド少々
・トップタール蒸着